DIY少量多潅水システム

DIY少量多潅水システム

水やりの往復から、
自由になる。

水をやっている間、弁が開くのを待つ時間。圃場への往復の時間。私たちも元々、それだけで1日120分を使っていました。旅行にも、営業にも、大切な人と過ごす時間にも、なかなか回せませんでした。
そこで作ったのが、タイマーや土壌水分で水やりを自動化するこの装置です。DIYで取り付けられ、消耗品も自分で交換できるので、仕組みの中身を自分の手の内に置いたまま、その時間から離れられます。

先にお伝えしておくと、この装置単体で使える潅水条件は「タイマー」と「土壌水分」です。「日射比例」で潅水したい場合は、別売のデータロガーと組み合わせてください。

潅水方式を比較したい場合は、潅水の自動化を比較するのページもご覧ください。

目次

私たちが大事にしていること

DIY で取り付けられます

ご自身で取付が可能なパッケージにしました。難しい電気的な知識は必要ありません。仕組みが分かっていれば、この先も自分で直していけます。詳しい取り付け方は、このページの「取り付け方」とYoutubeでも紹介しています。

潅水のタイミングを、自分で決められます

私たち自身が、フルーツトマトを作りたくて始めた装置です。

この装置がやっていることは、とてもシンプルです。
決めた時間帯のあいだ、土が乾いていたら、決めた秒数だけ水を出す。それだけです。

先にお伝えしておきたいことがあります。少しずつ何度も水をやること自体が、実を甘くするわけではありません。糖度を上げる作り方は、どちらかというと水を絞っていく管理です。方向としては逆になります。

それでも私たちがこの装置を作ったのは、水をやる量と回数を細かく決められないと、絞る管理もできないからでした。1回にどれくらい出すのか、どのくらい乾いたら出すのか。そこを決められて、はじめて「今日は少し絞ってみよう」ができます。

回数はこちらで指定しません。乾けば出る、湿っていれば出ない、を繰り返した結果として、その日の回数が決まります。植物が育って水を吸う量が増えれば、回数のほうが勝手に増えます。装置はその回数を数えて記録しているので、1回に出る量さえ量っておけば「1回◯cc×その日の回数」で、1株にどれだけ水をやったかが分かります。

2024年4月から、実際にこの装置でフルーツトマト作りに挑戦しました。その様子は、このページ下部に動画で残しています。

水を出すタイミングは装置が判断しますが、どれくらい絞るか、今日は増やすかを決めるのは、圃場を見て回るご自身の目です。

少量多潅水で育てたトマト

スマホで確認できます

インターネットに繋がることで、スマートフォンやパソコンから動作状態が確認できます。データロガーと組み合わせると、15分おきの土壌水分量も確認できます。

smartphone

現場に縛られにくくなるため、旅行や外へ営業に出るのも安心して、出かけられるように

消耗品は、安く・簡単に交換できます

電磁弁やポンプは、汎用的なものを使えるようにしています。

全国の農園見学で、高額なメンテナンス費用がネックになって、止まったままの設備をたくさん見てきました。設備があるのに動かせないのは悔しいので、Amazon等で安く・簡単にメンテナンスできる仕様にしています。

繰り返しの水やりをこの装置に任せることで、浮いた時間を、圃場を見て回る観察や、次の一手を考える時間に使えます。人にしかできないことに、人の時間を使いたい。そう思って作った装置です。

気になる価格のはなし

大きな制御盤一式ではなく、まず自分の手で試せる価格にしています。

正直にお伝えすると、安く抑えられているのは、専門の営業担当やメンテナンス担当を置いていないためです。市販の制御盤は、その人件費も価格に含まれていると考えていただくと分かりやすいかもしれません。

そのぶん、日々のメンテナンスは基本的にご自身にお願いすることになります。DIYで直していける方に使っていただきたい製品です。直し方や不具合の対処は、ブログで随時公開していく予定です。

潅水資材以外(制御盤・DC12V電源・その他電気類)160,000円(税込176,000円)

潅水資材は圃場に合わせて、ご注文下さい。点滴チューブやボタンドリッパーやドリップピン等。本体のほかに、ポンプや弁・チューブなどの資材がかかります。合計がいくらになるかは、圃場に合わせてご相談ください。

ポンプだけは使いやすいものが無かったため、メーカーさんに依頼して、自分仕様のものを販売しています。
DC12V 農業用ポンプ(ホースとワンタッチコネクタ接続) 4800円

電磁弁は DC12V・NC(ノーマルクローズ=電気が切れると閉じる) を選んでください。停電や断線のときに、水が止まる側へ倒れます。NO(電気が切れると開く)は選ばないでください。
水圧が確保されている水道水なら、約1000円でAmazon等で買えます。
https://amzn.to/3ZEew5V(Amazonアソシエイトのリンクです)

取り付け方

ここでは、ざっくりと簡単な説明を行います。
詳しく知りたい場合は、このページ下部の「実際に動いている様子が見たい」のYoutubeもご覧ください。

STEP
制御盤の取り付け
  • 100Vコンセントがある
  • Wifiが届く
  • 水がかからない

この3条件に当てはまる場所に、制御盤を取り付けます。
パイプにマイカ線や針金で固定しても良いし、コンパネにネジ止めでもOK◎

STEP
ポンプか電磁弁を取り付ける

潅水に使うポンプか電磁弁を取り付けます。DCジャックに差し込むだけで、簡単に接続ができます。
溜めた水を使う場合はポンプを、水道や農業用水など圧力がかかっている場合は電磁弁を使うと良いです。

電磁弁(=電気で開閉する弁。洗濯機の給水・排水にも使われています)は、土壌水分が下がったときに通電することで、水やりを自動で行います。

肥料混入器を配管に入れれば、水を出すのと同時に肥料も流せます(濃度は混入器側で決まります)

STEP
ドリップピンや点滴チューブ等、潅水資材を取り付ける

弁やポンプから、植物までの潅水資材を取り付けます。
汎用的なドリッパーや、点滴チューブが使えます。

開発者 悠々

個人的には定量ドリッパーを使うことをオススメします。点滴チューブは手前と奥で水の出る量が変わり、土壌水分量での管理がしにくくなるからです。初期費用は上がりますが、管理のしやすさを考えるとオススメです。

STEP
ポンプや電磁弁の試運転をする

制御盤無しで、ACアダプターに直接挿して、動作します。
水を吸い込み、潅水出来ていれば、潅水システムは問題ありません。

潅水出来ていれば、制御盤に取り付けて、自動制御を行いましょう。

STEP
土壌水分量センサーを挿して、制御盤に電源を入れる

土壌水分量をポットや土壌に差し込みます。
制御盤に電源を繋いで、動作させます。

STEP
完成

潅水の自動化が完成です。
植物の観察をしつつ、1回あたりの潅水量を調べたり、土壌水分量の推移を見ながら、潅水量と設定を調整していきます。

土壌水分計がトマトの土に刺さっている様子

土壌水分計も挿すだけ

ドリップピンによる自動潅水

ドリップピンでの自動潅水

シンプルな制御盤で十分に育ちます

潅水の設定を決める

設定項目はいくつかありますが、簡単に変更できます。気温・湿度・日射量や、植物の成長でも水を求める量は変わるので、1回で完璧を求めず、植物体を見ながら徐々に最適化していきます。

設定できる項目

潅水開始時間
潅水終了時間
潅水する条件(日射比例 or 土壌水分量)
1回あたりの潅水時間(秒)

STEP
潅水の開始時間・終了時間を選択

日の出、日の入り時間から逆算がオススメです。

例えば私たちが高糖度なトマトを作る場合、日の出が6時なら6時に開始し、日の入りの2時間前には終了します。夕方以降は土壌水分を絞り気味にすることで、夜間の徒長を防ぎます。

夕方以降、土壌水分を下げすぎると、生育に影響が出ることがあります。
植物体を見ながら、徐々に理想値を見つけていきましょう。

STEP
潅水する条件を選択

潅水のきっかけは、タイマー・日射比例・土壌水分から選べます。
※この装置に日射計は付いていないため、日射比例を使うときは別売のデータロガーが要ります(日射量のデータをデータロガーから受け取ります)。この装置だけで使う場合は、タイマーか土壌水分での潅水になります。

土壌水分量でも、「植物が求める理想量」の潅水はある程度実現できます。

STEP
1回あたりの潅水時間(秒)を選択

1回あたり10秒など、設定します。

この時、潅水した水の量を容器に貯めてみましょう。
1株あたり、10秒で2cc、20秒で4cc…というように、潅水時間によって潅水量が分かります。ドリッパーの種類や水圧で変わるので、必ずご自身で量ってください。

潅水回数は装置が数えて記録しているため、毎日の潅水量が計算できます。

例)潅水時間が10秒、240回の潅水が行われた場合
10秒で出る水の量が2ccだと測定で計算します。

 2cc×240回=480cc の潅水が1株あたりに行われたことが分かります。

STEP
完了

設定は完了です。
自動潅水が行われて、植物が成長していきます。
土壌水分量で設定した場合は、植物が大きくなり水を吸う量も増えると、比例して潅水回数が増えていくため、調整の手間も抑えられます。

向いていない場合・限界

先に、この装置でできないことをお伝えします。

  • 液肥・pH調整は本体に含まれません。肥料の濃度をこの装置で設定・管理することはできません。別売の肥料混入器を配管に入れれば、水と一緒に肥料を流すことはできます(濃度は混入器側の設定です)。
  • 日射比例で潅水したい場合は、別売のデータロガーと併用してください。この装置だけならタイマーか土壌水分での潅水になります。
  • 点滴チューブは手前と奥で出る量が変わります。土壌水分で管理するなら定量ドリッパーをおすすめします(資材の初期費用は上がります)。
  • 夕方以降に土壌水分を下げすぎると、生育に影響が出ることがあります。

このうち液肥まわりと、水量の計測は、あえて付けていません。液肥を定量で入れる定量ポンプや、水量を測る流量センサーを載せればできることは増えますが、そのぶん装置が高くなります。小さな面積で「まず潅水を自動にしたい」という目的に対しては、価格が見合わなくなると考えているためです。できないわけではなく、あえて選んでいない。そこは正直にお伝えしておきたいところです。

液肥の定量投入や、流量を測っての管理が必要な規模になってきたら、土耕潅水制御水耕給水制御をご覧ください。3つの方式の比較もあります。

ご注文の流れ

下記のお見積りから、お問い合わせください。圃場の設備によっても、必要なものが変わってきます。

例えば、こんな感じです。
・水道があるからポンプじゃなくて電磁弁を選ぶ方が良い
・井戸水ならフィルターを付けた方が良い
・液肥も同時に施肥したいけど、肥料混入はどうしたら良い?

ここで説明できれば一番なのですが、個別のご相談の方がご希望に合わせられるかと思います。

実際に動いている様子が見たい

Youtube:少量多潅水でフルーツトマトを作る

2024年4月から1ヵ月おきに使用して、フルーツトマト作りに挑戦しました。

トマト以外にも使っています

このページの写真と動画はミニトマトが中心ですが、鉢物にも使っています。
コーヒーノキと、塊根植物(パキポディウム)です。

潅水チューブを引いたコーヒーノキ
コーヒーノキにも同じ装置で潅水しています

塊根植物は毎年花が咲き、今年は種を採って、種まきまでできました。

実際に見に来ていただく場合

兵庫県宝塚市にあるビニールハウスにて動いている様子をご覧いただけます。
以下、見学フォームよりご連絡ください。
JR大阪駅から最寄り駅まで電車で30分。駅から徒歩9分(タクシー1メーター)で圃場に到着します。

Amazonのアソシエイトとして、悠々システムは適格販売により収入を得ています。

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