細霧冷房の水位センサーが直らないとき|センサー交換のご案内【自分でできる修理シリーズ#07】

前回の記事「水位センサーが点滅したら|原因の切り分け方」では、点滅の原因を切り分ける方法と、ホース内の空気が原因だった場合の直し方をご案内しました。

この記事は、その続きです。切り分けた結果、センサー自体やコネクタ部分が壊れていた場合――つまり、清掃や空気抜きでは直らなかった場合の対応をまとめます。

先に正直にお伝えしておくと、コネクタ部分に腐食がある場合、清掃やグリスアップでは根本的な解決になりません。一時的に直ったように見えても、時々エラーが起きてミストが止まってしまうことがあります。交換は、制御盤からの配線を丸ごと交換していただく形を基本としてご案内しています。ご自身でできる作業ですが、無理はなさらないでください。

こんな症状のとき

  • 前回記事の「手で握る」確認をしても、センサーのランプが光らない
  • ホースの空気を抜いても、点滅が直らない
  • コネクタ部分を見ると、接点が緑っぽく変色している(腐食)
コネクタの接点に腐食が見られる状態
神奈川県 S様より頂いた画像 接続部分の接点が腐食している状態。これが繋がったり繋がらなかったりを繰り返す誤作動の主な原因の可能性が高いです

私たちのところにも、あるお客様から送っていただいた写真で、コネクタ部分に明らかな腐食が見られたご相談がありました。この記事は、そのときの対応をベースにしています。

なぜ起きる? ― センサーが腐食して止まった話

正直にお伝えします。今回の原因は、私たちの設計です

これまで、水位センサーのコネクタ部分は取り外しやすさを優先し、コネクタ部分をビニルテープで巻いて防水する方式にしていました。しかし、この方式では防水として弱く、テープを巻く案内が行き届かなかったこともあり、結果として接点の腐食につながるケースが出てしまいました。

コネクタ部分に水分や砂が入り込むと、接点が錆び、電気が微妙に漏れて誤作動したり(短絡)、腐食が進んだりします。そうなると、センサー自体は壊れていなくても、繋がったり繋がらなかったりを繰り返し、異常な信号を出してしまいます。清掃やグリスアップで一時的に直ることはありますが、腐食が進んだ接点は、また同じ症状を繰り返します。

対応 ― 防水コネクタへ全面切替しました

この経緯を受けて、私たちはコネクタ部分を完全防水タイプのコネクタに切り替えました。

防水コネクタに変更した状態
変更後の防水コネクタ。ケーブルグランド構造で接点を完全に覆い、水分や砂の侵入を防ぎます。

現在お届けしている製品は、すべてこの防水コネクタ仕様に統一しています。この仕様に変更したことで、以前のような腐食は起きにくくなったと考えていますが、正直なところ「今後も絶対に起きない」と言い切れるものではありません。何かお気づきの点があれば、遠慮なくご連絡ください。

また、以前の仕様(白いコネクタでの接続)をお使いのお客様には、個別にご連絡のうえ、防水コネクタ仕様への交換対応をさせていただいております。該当する可能性のある方は、お手数ですが一度ご連絡ください。

この記事の目的

同じようにコネクタ部分の腐食でお困りの方に向けて、交換の考え方と手順を共有するために、この記事を書きました。「なぜそうなったか」を隠さずお伝えすることが、今後同じことを繰り返さないための一番の近道だと考えています。

その前に ― いちばんの予防は「水から遠ざける」こと

コネクタの交換は、傷んでしまった後の抜本的な対処です。ですが、それ以上に効果があるのは、そもそもセンサーやコネクタを水に濡らさないことです。防水コネクタといっても、水がかかり続けたり水没したりすれば、防水のグレード次第で少しずつ水が染みてくることがほとんどです。だからこそ、水から遠ざけることが一番の予防になります。

設置場所をチェック(水がかかっていませんか?)
  • 雨が直接当たる場所に付いていませんか?
  • 風の強い日に、雨の吹き込みが当たっていませんか?
  • 天窓の真下など、水が落ちてくる場所に位置していませんか?
  • 細霧冷房などの動作中に、ミストや水滴がかかっていませんか?

思い当たる場所があれば、取り付け位置を少しずらす・向きを変える・簡単な水よけをつけるだけでも大きく変わります。水がかかりにくい場所に移してあげることで、メンテナンスの頻度そのものを減らすことができ、結果的に手間もコストも下げられます。交換を考える前に、まずは設置場所を見直してみてください。

交換の手順(制御盤からの配線を丸ごと交換)

センサー自体やコネクタ部分に不具合がある場合、制御盤からの配線を丸ごと交換していただくのが、一番確実な方法です。まず、防水コネクタ仕様の新しいセンサー配線一式をお送りします(センサー本体からコネクタまで、一体になったものをお届けします)。お手元に届いたら、以下の手順で交換してください。

ステップ0:制御盤の電源を落とす(作業前に必ず)

制御盤の中を触るときは、必ず先に電源を切ることを徹底してください。配線に触れる前に、ブレーカーを切るだけでなく、コンセントも抜いておくことをおすすめします。電気にかかわる作業では「まず電源を断つ」ことが、感電や機器の故障を防ぐ一番の基本です。

作業前に必ず電源を落とす

ブレーカーを切っても、コンセントが挿さったままだと通電している箇所が残る場合があります。ブレーカーOFF + コンセントを抜くの両方を行い、通電していないことを確認してから作業を始めてください。

ステップ1:古い配線を取り外す

電源が切れていることを確認したら、古いセンサーの配線を制御盤側のコネクタから取り外します。根元のコネクタを抜き差しする形になっているため、特別な工具は必要ありません。

ステップ2:新しい配線を接続する

新しい配線のコネクタを、同じ場所に差し込みます。防水コネクタは向きが決まっているので、無理な力をかけずに、まっすぐ差し込んでください。

ステップ3:ホースへの取り付け

センサー本体を、前回記事でご案内した通り、ホースの側面に結束バンドで取り付けます(上部に取り付けると空気が溜まりやすいため、側面がおすすめです)。

ステップ4:通電・動作確認

電源を入れ、センサーを手で握って青いランプが点灯するか確認してください。ランプが正常に点灯・消灯すれば、交換完了です。

制御盤内の作業になります

配線の取り外し・取り付けは、制御盤の中で行う作業です。電源を切ってから作業してください。作業に不安がある場合や、うまく接続できない場合は、無理をせずご相談ください。

制御盤側のコネクタについて(もう少し詳しく知りたい方へ)

制御盤側の接続には、ここまでご紹介した防水コネクタとは別に、白い樹脂製のコネクタ(XHコネクタと呼ばれる規格)も使われています。この部分の圧着・組み付け方法は少し専門的になるため、別記事で詳しくご案内しています。下のカードからご覧ください。

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まとめ ― 完璧を目指しつつ、真摯に向き合う

私たちは、100点を目指してものづくりをしていますが、完璧な製品はないと思っています。今回のように、実際にお使いいただく中で見えてくる弱点もあります。

だからこそ、トラブルが起きたときには真摯に向き合い、できる限りの交換・仕様変更で対応していきたいと考えています。今回の防水コネクタへの切り替えも、その一つです。

同じ症状でお困りの方は、この記事を参考にしていただければと思いますが、無理はなさらず、迷ったときはご相談ください。

よくある質問(FAQ)

腐食していなくても、予防的に防水コネクタへ交換した方がいいですか?

現在お使いで症状が出ていない場合は、急いで交換する必要はありません。点滅などの症状が出た場合や、コネクタ部分に腐食が見られる場合にご連絡ください。

交換用の配線一式は自分で用意できますか?

部品の入手経路によっては可能ですが、コネクタの防水性能を保証するため、私たちからお送りする配線一式のご利用をおすすめしています。

交換してもまた同じ症状が出ました。

配線の接続不良や、別の箇所(制御盤内の配線など)に原因がある可能性があります。改めてご相談ください。

以前の仕様(白いコネクタ)を使っていますが、連絡していません。交換対象になりますか?

可能性があります。お手数ですが、コネクタ部分の写真を添えてご連絡ください。

自分で作業するのが難しい場合

「配線の取り外し・取り付けに自信がない」「本当にコネクタが原因か分からない」――そんなときは、無理をせずご相談ください。

  • センサー配線一式の交換対応
  • 制御盤内の配線確認
  • そのほか判断に迷う症状のご相談

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